2023年の生成AIとデジタル・トランスフォーメーションの進展
2023年は生成AIの急速な普及が社会に大きな議論を呼び、多くの企業がAIの活用可能性を模索しました。同時に、デジタル・トランスフォーメーション(DX)への関心も一段と高まり、組織横断での導入プロジェクトが増加した一年でした。平和で持続可能な社会を築くためには、人類が主体的に変革を進める必要があると再認識された年でもありました。
日本のデジタル競争力と課題
多くの組織でDXへの取り組みが表面化した一方、実効性のある変革を実現できている企業は限られています。IMD世界デジタル競争力ランキング2023によると、日本は前年から3ランク下げた32位(64カ国中)となり、2017年の調査開始以来過去最低を更新しました。ランキングは「知識」「技術」「将来の準備」の3因子で構成され、技術的枠組みや科学的集積で高い評価を得る一方、ビジネスの俊敏性と人材要素の低迷が順位を押し下げています。詳細はIMD世界デジタル競争力ランキング2023をご確認ください。
この背景には世界最大級の高齢化と従来型システムの延長運用が影響しています。しかし、高齢化先進国だからこそ生まれる新サービスや製品開発のポテンシャルは大きく、悲観せずチャレンジを続けることが求められます。
2024年に向けた展望と呼びかけ
2024年は日本のDX推進が飛躍的に進む転換期です。民間企業や行政のプロジェクトを通じて、全社最適化を目指した具体的な取り組みを加速しましょう。一人ひとりが目的意識を持ち、協働して社会課題に立ち向かうことが、明るい未来を築く鍵となります。引き続きご支援・ご協力をお願いいたします。
執筆者:デジタルトランスフォーメーション研究所 代表取締役 DXエバンジェリスト 荒瀬光宏|荒瀬光宏 プロフィール
コメント